実は、この数年後に竜禅の都・天河で二人が再会するくだりの小咄もあったりするのですが、あんまりにもしょーもないので削除しました。まあ、「綺譚」当時、サーティス16歳、エルンスト18歳だったというまるで詐欺のような年齢が暴露されるだけのオチですから、読まなくったって決して不都合のあるようなシロモノではありません。
実際「夜話」での二人の身長はほとんどタメか、エルンストの方がやや高いくらいのものですが、この時点では頭半分、下手するとひとつぶんくらいの差がありました。だからサーティスは最初に出会ったとき、手当てはしたもののエルンストをそのまま床に転がしてた訳です。物理的に運べなかった訳ですな。だからエルンストとしても当時のサーティスをせいぜいローティーンと思っていたわけですが、どっこい数年後には身長は伸びてるし、繊細げなところはきれいさっぱりすっ飛んで、ふてぶてしさの権化になってた・・・という次第です。

 柳はこのコンビがえらく気に入っていまして、本来の時間的な流れとしては「綺譚」のあとに「夜話」がきて、後は「篝火は消えない」へ続いていくのですが、西方時代の彼らをもうちょっと書きたい!というあまりにも安直な理由でひとつ話が出来上がってしまいました。

 これが次の「西方妖夢譚」です。

 場所は竜禅の都・天河。時間的には「綺譚」よりも後、「夜話」より前ということになります。例によって例のごとく、「ふぁんたじい」しようとして結局柳テイストから逃げ切れてないんですが。


…というのが、 1998,5,26に初回アップロードしたときの後書きです。
アップロードしたときにばっさり切り落とした『小咄』には「夜話」に登場する澪蘭ちゃんも登場するので、できれば別の形で書けるといいなと…今思いました。あれっきりにするには惜しい姐さんだった。うん。

「篝火は消えない」本編にもエルンストが津波を予知するシーンがありますが、予知能力を持ってるキャラというと…普通、どっちかといえば繊細げな少女とか逆にものすごい爺さん婆さんとかですよね。何故に予言とか予知と一番縁遠そうな兄ちゃんにこんなオプションがくっついたのか実は古い話すぎて柳も憶えていません。
最初は動物的な勘が鋭いだけかと思っていましたが、どうやら彼は某11th-Angelみたくいろいろ受信してしまうタイプのようです。能力と言うにはまったくコントロールできていないので大変な筈なのですが、幸いというか多少天然なので面倒くさいことはさっくり忘れてしまう。たまーに真っ正面からとらえてしまうとそこそこ悩むけど、最終的には行動あるのみ!という…実に健康的な精神構造。性格が複雑骨折してるサーティスからすると一寸うらやましいでしょうね。

2018.12.13