巣立ちの唄

「篝火は消えない」サイドストーリー集。
 サーティス&エルンスト&セレスの昔話がメインで、あとは…ごにょごにょ。


妖精の森
「その館には妖魔が棲む」
戦争が始まる数年前のツァーリ、王都の森。そんな噂がたった古い館があった。
衛兵隊に身を置いたエルンストがそこで出会ったのは・・・
エルンスト一人称という珍しいお話。

繚乱の風
早春のツァーリ。花が散る下で
一つの残酷な再会があった。
エルンストはまだそれを知らない・・・・。
一人称で視点固定というのはやっぱり難しかった…
というわけで三人称。メインはセレス姐さん

緑瞳の鳥
遅い春が巡り来たギルセンティア。
サーティスは雪原で勁烈な瞳に出会った。
傷心のサーティス、北へ。
思いのほか大量の加筆修正になった第3話

楽園の夢
 かつて大陸を救った聖王の国・シルメナで、新王が即位する。
 従兄の戴冠式に列席する為、国都メール・シルミナに逗留していたサーティスは、夢と現実が交錯する中、古の女王リュシアートの幻に「大侵攻」期の謎へと導かれる。
更に縺れる第4話
お盆だから幽霊話…ってワケではないのですが

蛍火の海
 蛍火揺蕩う海で、シェノレス神官府・典薬寮頭てんやくりょうのかみクロエは島に漂着した男を助けた。
池田聡さんの「星あかりのオール」に触発されまして
殆ど発作的に書いた一篇。

風花の賦
シェノレスとツァーリの講和は発効した。しかし喪われた命が戻ることはなく、ミティアの歎きはただ風花舞う冬の森に呑み込まれていく。
セレス、ミティア、マキ…三人を結びつけた、正史に真実が記されることのない事件。
「王都暮色ー」の裏側、女の子達の物語。

巣立ちの唄
五日間戦役勃発…それはひとつの時代の終わりと始まり。
絡み、あるいは離れてゆくそれぞれの軌跡。
「風の如くに」の裏側、セレスサイドのお話。