瞳の中の暗殺者

「春は『コナン』!!」
 ということで♪観てまいりました。名探偵コナン劇場版第4作!


 本当は平日静かな日を狙って行こうと思っていたのですが、いやもぉ、とてもじゃないが居ても立ってもいられない!!ってんで、公開翌日の初演で観てまいりました♪そんなわけで、恒例の寝言でござります。・・・何分にも寝言ゆえ、マジにとって石を投げたりなさらないよう(笑)

 以下、22日公開の名探偵コナン「瞳の中の暗殺者」について、多分に
ネタバレを含む文章がございます。

 まだ観に行っておられない方は、速やかにブラウザのBackボタンでお戻りくださいますようお願い申し上げます<(_ _)>

 


柳の寝言・拡大版

名探偵コナン劇場版についての柳の寝言
「コナンだから、可!!」


 コナンの劇場版も4作目。1作目がアタリ、2作目が一寸不振で3作目がまたアタリだったので、順番からいって今回はどんなもんだろうな~と、根拠のない不安にかられてみたりもしましたが、いやいやまったく心配無用!!でござりました。

 今度の敵は警察官連続殺人事件の犯人!しかも警察内部の可能性!? ・・・・・昨今警察の不祥事が続いている今、おっそろしくタイムリーなネタではあったのですが、実はプロット上がった段階では今ほど叩かれてなかったそうな(^^;柳は一瞬そういう展開(組織内犯罪)も期待していたのですが・・・まあ、結果としては「『コナン』はやっぱりこうじゃなくっちゃね♪」というところでしょうか。

 それでもってファンサービスてんこ盛り!!
 毎度ですがシナリオがいいですね♪で、劇場版のお約束として、レギュラー陣それぞれに大なり小なりの見せ場(<柳的には、「ハデなばかりが見せ場じゃない」というのがありますので)があって大変良かったです。

 勿論、今回はスタッフの皆様方で「きちんと動かそうよ」という相談があったとかで、アクションシーンも充実してます(^^;こら待て、小学生にそこまでやらすかぁぁっ!?と叫びそうなくらいよく動いてくれました。
 でも、劇場版だからそれも可!!

 ・・・はい、申し訳ありません。柳はコナンにはとことん点が甘いです(^^;;
 それでは、順を追ってまいりましょう♪

Need Not to Know

 今度の敵は警察内部犯!?ということで、いつも情報をくれる目暮警部が今度ばかりは口が重い。警部ばかりではなく部下たちも一様に口を閉ざします。追いすがって話を聞き出そうとする小五郎のおっちゃんに白鳥警部がひとこと「Need Not to Know」(=知る必要のないこと、事件が組織内部に関わるかもしれないという隠語)・・・・しかしこれで一度は引き下がってしまうあたりがおっちゃんも警察官ですね。
 しかしやっぱりウィークポイントというのはあるもので(^^;コナンに弱みを握られている某刑事はアッサリ吐いてくださいました。・・・つくづく小悪魔だなコナン(汗)

 ひょっとして終盤までこんな感じで、へたすると警察との対立!?というどシリアス&重っ苦しい展開も心配もしてたのですが・・・・まあ、「コナンはやっぱりこうじゃなくっちゃ♪」というあたりははずしておりません。ご心配なく。
 しかし目暮警部、免職覚悟はちょっち大げさじゃないか・・・・?

今回の名探偵

 蘭ちゃんが記憶喪失&殺人犯の顔を見た生き証人として狙われるという非常事態に、小さな身体を張って守ります。健気・・・・(涙)
 列車が進入直前のホームから突き落とされた蘭ちゃんを間一髪助けるシーン、助けたはいいけど肩で息してるコナン。しかし、いくら蘭ちゃんがスリムでも小学生の体格でよく引きずれましたね。対象が蘭ちゃんではキック力増強シューズで蹴っ飛ばすわけにもいかないし、本当に自力だけだったんでしょうが・・・つくづく愛の力って偉大(^^;

 みんなが「こんな時に新一は何処行ってんだ!」と口ぐちに言うもんだからグサグサきまくってました。すぐ傍にいる、と言いたかったでしょうに・・・言うわけにはいかない。ものすごいジレンマでしょう。記憶喪失の蘭ちゃんが新一と撮った写真にわずかに反応を示していたくだり、「自分が元の姿だったら、あるいは」と思ったら・・・平静じゃいられませんね。でもそのジレンマを迷わず捜査に向けるあたりがコナンの偉いところです。

今回の犯人

 一番怪しくない奴が犯人!・・・というのは、まさに鉄則ですね。逆を言えば、映画を見る前にパンフの登場人物をざらっと並べてあるページを眺め、一番怪しくなさそうな人物を指したらアタリというぐらいのものです。今回、柳はそれで犯人を当ててしまいました。(<まさか当るとは思わなかった・・・)

 本格推理がお好みの向きには、ちょっと不満な展開かもしれません。第一の犠牲者のダイイングメッセージもちょいと強引だし。

 でも、コナンだから可!!(<すみません腐れてます・・・)

今回の文句なしヒロイン

 前回は菓子職人のおぜうさまにヒロインを攫われてしまった格好の蘭ちゃん。今回は事件の鍵を握りながら記憶喪失で暗殺者に命を狙われてるとなれば、文句ナシのヒロイン♪ですね。
 ただ、今回は記憶喪失ということでいつもの溌剌としたお姉ちゃんぶりが終盤まで影を潜めているので、少し寂しいかも知れません。・・・・が、流石というべきか、ちゃんと最後にオイシイところは押さえています。気の毒なのは犯人、とだけ、ここでは申し上げておきましょう(笑)しかし・・・・コナンがキック力増強シューズで蹴っ飛ばした缶が顔面にヒットするのと、蘭ちゃんの拳を腹に5、6発プラス4、5回念入りに回し蹴りをくらうというスペシャルコースと、どっちがキツイでしょう・・・・・(汗)(<個人的にはファイティングナイフをも叩き折る蘭ちゃんの回し蹴りが怖い・・・・)

いい味出してます 其の壱
~小五郎・英理夫妻~

 蘭ちゃんの危機!ということで、今回は別居中のお母さん・妃英理(<エラリー・クイーンのもじりとゆーのは最近知った事実・・・)さんもご出演。声が高島雅羅さん!!
 ・・・・あ、ご存じない?(^^;映画版サイレントメビウスのレヴィアと言ってわかる人は・・・歳がばれます(笑)

 旦那と違って超キレ者の弁護士さんですが、ただ一つ・・・料理は壊滅的らしい(^^;小五郎のおっちゃんはともかく、コナンのいやがりようは・・・アレはきっと食べさせられたことがあると見ました。ミサトさんの料理とどっちが凄いでしょうね(笑)(<別居の原因のひとつであろうことは想像に難くない・・・)

 何だかんだ言いながら、いい夫婦です。それぞれが、蘭ちゃんのために心を砕く姿は正当派ホームドラマのあるべき姿を見たような気がしました。(<高所恐怖症のくせにムリしてジェットコースターに乗るおっちゃんの勇姿は笑いと涙を誘います。いやほんと)

いい味出してます 其の弐
~佐藤刑事&髙木刑事~

 今回、三人目の犠牲者・・・・・になりかかる佐藤刑事。それを自分の所為と思いこんだ蘭ちゃんはショックを受けて記憶を失ってしまうわけですが、佐藤刑事は意識不明の重体。そのことにやはりショックを受けたのが髙木刑事だったりします。
 佐藤刑事も狙われていることを知っていただけに、守りきれなかった口惜しさが出番の端々で顔を覗かせました。込み合うホームでよろけた女性を助けた拍子に、銃撃事件直後のことを思い出してしまうシーンは、泣かせます(<しかしその間に蘭ちゃんはホームから突き落とされるのであった)。
 それだけにラストの滂沱たる涙は思わず「かっ・・・・可愛いじゃないかっ!!」とコブシ握ってしまいました。

 余談ながら・・・ラストの警官諸氏の反応を見る限り、佐藤刑事ってひょっとしてみんなのアイドルなのでわ(汗)頑張れ髙木君!ライバルは多いぞ!!

子供にそこまでやらすかぁぁっ!?

 そしてクライマックス、暗殺者を追跡してトロピカルランド(<後半のメイン舞台、蘭ちゃんと新一の思い出の場所でもある)をスケボーで疾走するコナン!蘭ちゃんを守って小型ボートを駆り、犯人と豪快な追いかけっこも演じてくれます。かっこいい!凛々しいぞコナン!・・・・でも小学生にそこまでやらすと教育上よくないかも(笑)
 「14番目の標的」の発砲するシーンときも思ったのですが、知識があっても体格が追いつかないってことはある訳で・・・いくら射撃経験があっても小学一年生の腕で発砲なんかしたらまず、肩はずれませんかね(汗)(<そういえばアメリカでは、小学生がクラスメイトに発砲して死なせた事件がありましたな。お国柄・・・)今回はボートの操舵ぐらいで済んでますが、あのボートには極軽のパワステでもついていたのでせうか・・・・・・

 ・・・などというツッコミもまた楽しいのですが、結局のところ、柳的にはすべて「コナンだから可!」の一言に集約されてしまうのでした。嗚呼、病根深いなぁ・・・

「お前の事が好きなんだよ、世界中の誰よりも」

 小五郎のおっちゃんのプロポーズだそうな。昨今ここまでストレートに言える御仁は既に天然記念物の範疇ではありますまいか(笑)しかし更に、コトこれに関する限り新一君も同レベルだったというのが笑えます。
 コナンファンには今更と思いますが、エンディングが始まっても決して席を立ってはいけません♪という話。

「な~んてね♪」

 前回もそうでしたが、話に絡めようとすると「黒の組織」に触れざるを得ないので、徹底してバイプレイヤーの灰原哀ちゃん。今回も本筋には殆どからみませんが、記憶喪失についてなかなか勘繰り甲斐のある科白を喋ってくれました。
 「な~んてね♪」ではぐらかしてしまいますが、ひょっとして結構本気!?ともとれてなかなか意味深。まあ、ラブコメに「三人目の誰か」はお約束ですからね。先が楽しみです。(<原作者の青山先生によれば、「コナンはラブコメ」なんだそうな・・・・ま、確かに)

ご冥福をお祈りいたします

 この稿があがらなくて呻吟していたとき、白鳥警部役の塩沢兼人さんの訃報を聞きました。・・・・富山さんの時以来の大ショックで、一瞬頭の中が真っ白になってしまいました。
 どんな役でも一発でわかる個性的な声で、しかもおちゃらけからシリアスまで幅広くこなす方でした。代表作はと聞かれても、咄嗟には答えられないほどたくさんの作品に出演なさっています。〇×を演った△□さんというのではなく、お名前だけでぱっとその声が思い出せる声優さんというのも、昨今なかなかいらっしゃいません。
 本当に、惜しいかたを亡くしました。今はただ、静かにご冥福をお祈りいたします。

まとめ!

 先日二回目を観て参りました。よく練られたシナリオとキャラクターひとりひとりへの気配りが実に嬉しい、劇場版に相応しいstoryでした♪ただ、白鳥警部の出番を見るにつけ、「ああ、この方の声ももう聞けなくなるんだなぁ」と思うと、とても寂しいです。

 しかし、コナンはまだまだ続きます。劇場版第5作の製作も決定したとか。やっぱり来年も「春はコナン!」ですね(^^)

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2000/4/27