ハウステンボスへ行くのこと

 休暇も取れたし、旅行でも行く?と思いついたのがお盆近くなってからの話。いまさら宿もあるまいと思いながら検索をかけてみると、意外に取れた。盆時期の週末に、まさかと思ったが取れたものなら行かねば損である。かくて、親子三人ハウステンボスへ旅立った次第である。

 みっちゃんはドライブに関してチャイルドシートを決して嫌がらない良い子である。・・・が、さすがに長崎までの長距離ドライブはきつかったらしい。長崎自動車道に入ってじら・ぐじモードに突入し(<大人でもいい加減に腰が痛くなる距離なのだから仕方ない)、サービスエリアに車を止め、お乳タイムをとってご機嫌をとることに相成った。

 初日はホテル直行だったのだが、ホテルのかしこまったレストランでみっちゃんが我慢できるとも思えない。(<しかも一寸くたびれてぐじモード)結局サービスエリアで買った食糧でもって、ホテルの室内で夕食を済ませた。この上体力の消耗も避けたかったという事情もある。何ゆえかは前項参照。

 柳が宿を取ったのはハウステンボスのオフィシャルホテルの一つ、ホテル日航ハウステンボスである。場外ホテルながらハウステンボスへの専用ゲートを持ち、しかも場内ホテルほどお高価くないのが実によろしい。しかも子連れ旅行の場合、みっちゃんがおねむになってもこの専用ゲートを通ってはホテルの部屋へ戻り、お昼寝に突入できるのが最大のメリットである。今回はこの専用ゲートを最大限に活用させてもらった。

 惜しむらくは雨模様で、みっちゃんの晴男パワーもこの夏の異常気象には勝てなかったらしい。しかし何より柳の誤算は、ハウステンボスというところは博物館系の場所が多いので、散歩は楽しいが「触っちゃいけないモノ」があちこちにあったということにある。何でも触ってみたい、隙あらば口に入れてみたいお年頃のみっちゃんには多少窮屈であったかもしれない。だからその分、パレスの庭園では心ゆくまで遊んでもらった。・・・・池の中に飛び込むことを除いては。(池をみるなり何をもじもじし始めたかと思えば、懸命に靴を脱ごうとしているのである。靴ごと飛び込まないのは立派だが、だからといって水遊びを始められてはかなわない)

 食事は概ね露店その他で買い込んだテイクアウト系のものをホテルの部屋でゆっくり、というパターンであったが、さすがにそればかりでも辛いので、昼食はパスタのお店へ入った。昨今のみっちゃんは麺類であれば比較的上手に食べられるという事実があったためである。しかし!上手に食べられるということと、おとなしく食べられるということはまた別問題なのであった。何がおきたのかはご想像にお任せするが、ウエイトレスのお姉ちゃんたちに笑いを振りまいたとだけ言っておこう。結論としては、みっちゃんにレストランは5年ばかり早かった。

 まあ、いろいろあったが、みっちゃんが木靴をカタカタ言わせながら走り回ったり、カナルクルーザーからの景色を真剣に眺めているのを見たら、やっぱり連れてきてよかったと思う。覚えているかどうかは微妙な線ではあるが。

 帰途に着く朝の食事は、ホテルで取った。バイキング形式なら待ちもないし、みっちゃんも我慢できるだろうと踏んだのである。結果的に読みどおりではあったが、せっかくホテル側が出してくれた子供用のミッフィーちゃんスプーン&フォークを押しやって柳のスプーンを略奪してくれた。・・・まったく、朝っぱらからパワフルである。

 帰りは同じ道だったが、疲れの所為か長崎自動車道に乗ってまもなく爆沈し、行程の半分以上を寝倒してくれた。お陰で静かであったが、昼食のため降りたドライブインでいきなりお乳を要求。授乳室などという気の利いたもののない場所であったので、席の衝立の陰でカーディガンをみっちゃんの頭に被せて飲ませた。まあ、客があまりいなかったのも幸いしたが。次回から、お出かけの際にはクリップとスカーフが必需品だと思った柳である。

 子連れ旅行は大変である。でも、それなりに楽しい。・・・まあ、他所様に多少の迷惑はかけているかもしれないが(^^; 以上、みっちゃんハウステンボス行きの顛末である。

030904

コップ飲み克服のこと

 前回みっちゃんがなかなかストローマグを卒業できない話を書いたが、5月の終わりごろからどういうはずみかえらく上手にコップ飲みをするようになった。取っ手をはっしと掴み、反対側の手でコップを支えて、お茶といわず牛乳といわず「ごきゅ、ごきゅ、ごきゅ」とばかり素晴らしい飲みっぷり。ひょっとするとそのつもりなら何時でもできたのかと疑りたくなるくらいである。・・・しかし間で飽きるとマグカップをフィンガーボール(※洋食の際に供される手指をきれいにするための水が入った器。柳も実物にお目にかかったことはない)にしてしまうのでこれまた注意が必要なのだ。更に夏に入ってから氷を要求するようになり、仕方なくコップに入れてやると喜び勇んで金魚すくいならぬ氷すくいをはじめる始末。どの道みっちゃんのテーブルは水浸しになる運命にあったのである。
 この場合、みっちゃんのテーブル=うちの食卓なので、タオルは必須である。何せ景気よく水を散らしてくれるので、台拭き程度では追いつかない。凄絶な食事風景もあったものだが、こればかりは仕方ない。みっちゃんがごく当たり前のテーブルマナーを身に着けるまで、根気よくお相手仕るしかあるまい・・・。

030729

コップ飲みに挑戦のこと

 スプーンやフォークをそれなりに使いこなしてきたみっちゃんの次なる課題は、コップである。
 課題というよりは、みっちゃん本人がやりたくてたまらないと言ったほうが正しいであろう。世話をする方からすれば、ストローつきマグでちゃんと飲めれば強いてコップに執着する理由はない。しかし、みっちゃんは大人の使うものは何だって使ってみたいのである。お箸や大人用のスプーン、そしてコップ。みっちゃん用のストローつきマグが目の前に置いてあろうが、みっちゃんはそれを完全に無視して柳の前のコップを奪いに来る。食卓の上を洪水にされてはかなわないので急いでコップの中身(お茶)を飲み干すと、からっぽのコップを傾けて喜んでいる。
 みっちゃんがまったくコップのみができないのかというと、そういうわけでもない。こっちでコップを持ってやると適当に上手に飲むのだが、どうかすると中身を食卓にぶちまけて水遊び(<現在、みっちゃんの一番のお気に入り)を始めてしまうのだ。
 ストローつきマグならひっくり返されても水滴が落ちるぐらいで済むが、コップをひっくり返された日には被害甚大である。かくて、いまだみっちゃんにコップを渡せずにいる柳であった。さて、どうしたものやら。

030428