食事に関する諸々の事情

 離乳、というのは一日に必要なの栄養を乳以外から摂取できるようになることをいうそうで、乳を飲んでいるかどうかは一応別問題、ということになるらしい。してみればいちおう、みっちゃんは離乳はしているというべきなのだろうか。1

 さて、重湯・お粥をすっ飛ばして柔らかめのご飯から始まってしまったみっちゃんは、とにかく米の飯が大好きである。しかしそれでは炭水化物ばかりになってしまう。そこでイワ●ニ「ミルサー」の宣伝にノセられた柳は、自家製ふりかけに傾倒した。いりこ、ちりめんじゃこ、海苔、海老、胡麻etc.を適量(<いわゆる適当)混ぜ合わせて挽いただけのものであるが、お手軽なうえに作り置き(<水分が殆どないので、冷凍していてもすぐに使える)がきくので大変重宝だ。実際にはもっと野菜を食べさせなければならないのだが、そこのところは棚上げしてとりあえず野菜ジュースあたりで誤魔化しているのが現状である。(旦那は「人参をスライスしたやつをカリカリに炒めて、挽いてみたら」等と気楽に言うが、一体それを誰がいつやると思っているのだろう?)

 ま、物事すべて<must be>でやろうとすると往々にしてうまくいかないものであるし、完璧を期して食事をストレスにさせては本末転倒である・・・というふうに、さしあたっては現状を肯定してみる昨今である。 

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歩くのこと

 誕生日のころが、みっちゃんのつかまり歩きの全盛期だった。
 そこから手放しで歩くほうへ行くのかと思っていたが、さにあらず。まずは、つかまらずに立ち上がるのが先のようだった。
 歩行開始のスタイルにはバリエーションが多いらしいが、みっちゃんのそれは支えなしでの立ち上がりがまずハードルとして存在したようだ。卓袱台なり何なりにつかまればさくっと立ち上がれるところを、何とか自分だけで立ち上がろうと悪戦苦闘。滑って転んでしりもちついて、ようやく立位を獲得したのが9月なかば、まだまだ暑いころだった。
 そこから歩行へのチャレンジが始まる。最初は立っているだけで精一杯なのだが、そうっと一歩、二歩、三歩目でばったり。べちっと音がしそうなくらい見事なこけっぷりだが、不思議と泣かない。
 三歩が五歩、五歩が十歩、部屋の端から端が廊下の端から端になるまでに約二ヶ月。1歳3ヶ月現在、廊下をどかどかと往復するようになった。
 重たくなってくると、早く歩くようになってくれればなぁ・・・などと思うものであるが、歩くようになったらなったで一瞬たりとも気が許せないのが困ったものである。少々の障害物は乗り越えるし、階段に至っては喜んで這い登りずり降りる有様。一寸目を離した隙に姿が見えなくなるものだから、ただの子守りにしてもなかなか心臓に悪い。

 もう一つの頭痛のタネといえば、靴である。
 ハイハイも覚束無い頃は全く嫌がらなかった靴下でさえ、昨今は履かせるはしから脱いでしまう。それじゃ脱げないようにとタイツにすると、今度は脱げないといって地団太を踏み、泣き喚き転げ回って嫌がる始末。その姿たるや、慣れない首輪を引っこ抜こうとする猫さながらである。流石に可哀想になって以後靴下を履かせることは諦めたが、さて歩行が比較的安定して戸外も歩かせようかという段になって、はたと困ってしまった。
 靴下でさえこの始末である。靴なんぞ履かせた日には一体・・・・(- -;
 予感は的中した。ばぁちゃんズが喜び勇んで買ってきたディ●ニーのお高価い靴(<柳の通勤靴なんぞよりよっぽどいい値がついていた…)は、履かせたとたんに(というか履かせる段階で既に)激烈な抵抗を以って報われたのである。
 後日先輩ママさんにお尋ねしたところ、柔らかい室内履きのようなもので馴らしておくと良いとのことであった。もしくは「戸外に出る時には靴を履く」という習慣にしてしまえば、自分から足を出して待つようになるとのこと。うちの場合、既にして手遅れという気がしないでもないが・・・いつかはチャレンジしなければならないことである。あぁ頭が痛い・・・・(- -;;

発疹の謎

 朝夕が涼しくなる9月半ば、連休前の夜のことである。

「・・・・みっちゃん、首筋がぬくいよ」(温い【ぬく-い】あったかい、熱があるの意)

 測ってみると38℃後半。ただし食事は食べるし多少ぼじれ気味とはいえ機嫌は悪くない。夜の冷え込みで風邪ひいたかな、と額に「冷えピタ」を張って様子をみた(<すぐに剥ぎ取ってしまったが)。
 三日目の朝には熱がひいたのだが、今度は柳が頭痛を催してきた。貰ってしまったのは明白である。未だに乳を与えている手前、うっかり薬も飲みたくない。しかしひどい頭痛に耐え切れなくなって、頭痛薬を一包だけ飲んだ。
 みっちゃんはといえば、時々鼻水がでたり、咳をするときもあったが概ね元気。柳のほうがずるずると症状を悪化させていたくらいのものだが、最初に熱が出てから5日目の昼過ぎ、両下肢に発疹が現れた。
 すわ麻疹か!?と小児科へすっ飛んでいったが、さにあらず。「アレルギー性の発疹ですね。今までになにかアレルギーを起こしたことがありますか?」そう問われ、首を傾げた。自慢じゃないが、うちの家系は割合に強靭で、アレルギーとは疎縁である。肉、卵、その他アレルゲンになりそうな食材は既に結構食べているが、発疹が出たことなぞ一度もない。

 抗アレルギー剤が処方になったものの、なんとなく釈然としない。…処方?

 その時、エライことに気がついた。みっちゃんに発疹が現れる前の晩、柳が飲んだ頭痛薬。…あの後、柳は迂闊にも授乳している。

「…ひょっとして、薬疹じゃあ…」

 しかし他に思い当たることがない。母乳なんぞ血液を濾したものなのだから、薬剤の成分が移行してもおかしくない(<それゆえに授乳中は軽率な服薬はご法度)。なんということであろう。危険を知っていながら、まさか一包くらいと思ったのが間違いのもとだった。

 結局その発疹についてはそれ以上拡大も悪化もなく消退、風邪のほうも治ってしまった。本当に薬疹だったかどうかは追試してみなければわからないが、無論そんなコワいことはするつもりはない。…ただ、今度薬を飲まねばならない時は、みっちゃんが泣こうが焦れようがお乳は勘弁してもらうのが正解のようである。やれやれ。