みっちゃんがトレーニングパンツに移行しつつある話は前項にも書いたが、3歳ともなればそれなりにファッションにもこだわりが出るらしい。
なぜかお気に入りなのが「ぱんだパンツ」である。ぱんだ柄にえらく固執し、「クマさんパンツも可愛いよぉ~?」と促してみるが、「ぱんだパンツ!」とゆずらない。柳が胎の中に抱えているうちに柳のたれぱんだ1狂いにかぶれてしまったわけでもあるまいが。
それにしてもなかなかはいてもらえないクマさんパンツが哀れになってきた柳は、一計を案じた。白いクマさんの耳と目に黒いフェルトを切り抜いて縫いつけ、強引に「ぱんだパンツ」に仕立てたのだ。
ある朝、例によって朝のおしっこを済ませたみっちゃんに、
「ほらみっちゃん、ぱんだパンツ!」
・・・・この瞬間の、怪訝な顔はなかなか笑えた。しかしなんとか納得してくれたらしく、「ぱんだパンツ!」と喜んで(?)はいてくれたので一安心。現在に至るまでも一応「ぱんだパンツ」として通用している次第である。自分でも何をヒマなことをやってるんだと思わなくもないが、嫌がるロバを泉に連れて行くことはできても、水は飲ませられないものなのだ。
話は変わるが、最近流行りの「甚平」は寝巻きとしてはなかなかリーズナブルである。着せやすく脱がせやすいし、第一涼しい。それでもって少々暴れてもお腹が出ないので、タオルケットも蹴っ飛ばしで布団の上を縦横無尽に転がりまわっても寝冷えの恐れがない。幸いなことにみっちゃんも気に入っているようで、朝起きた後もしばらくそれを着たがるほどである。
ベビー用品売り場の腹当てつきパジャマよりはよほど機能的だと思うのだが、如何であろう?