辞書辞典事情 in 千柳亭書房

WordPressで小説サイト

 WordPressも5.6にはなりましたが、然程大きな変更点もなければエラーも出ていないので、今回はWordPressというよりパソコンで小説を書くこと自体に関するお話です。

 柳はルーズリーフにちまちま小説書いてる頃からモノ書くときには必ず手許に辞書を置いていました。当時使っていた三省堂の新明解国語辞典1なんてもうボロボロです。

 ワープロで書いてた時代だって、変換した字が本当にそれでいいか、というのは確信がなければやっぱり調べていました。電子辞書なんてものはあまり普及していなかった時代のことで、やっぱり紙の辞書でしたが。
 紙の辞書に拘った理由としては、辞書をひくという行為自体が柳としては結構面白かった所為もあります。当時、電子辞書のように目的の言葉だけしか出て来ない2、という状況になんとなくつまらなさをを感じていました。ページを捲りながら、目的とする言葉だけでなく、ついついその前後まで読んでしまう…というのはよくあるコトだったのです(笑)3

 しかし、パソコンで文章を書くようになると変換の妥当性を調べるにもネットが便利になってしまい、暫く辞書と疎遠になっていました。
 辞書サイトというモノが、あっちこっちにあるのですね。ただし、有料版はどうだか知りませんが、普通にGoogle先生にお尋ねして出てくるのはまあ、大抵広告付きです。無料タダで辞書を利用しようというのだから、広告ぐらい我慢すれば?というご意見もありましょう。事実、柳もそう思って一太郎を買うときも辞書付きのプレミアム版でなく通常版を購入することが多かったのです。

 ところが最近、辞書サイトでさえ広告が鬱陶しい…

 楽天の購入履歴とか閲覧履歴からデータを拾われたと思しき商品広告(まあ、それにしたってステンドグラスのインテリアランプとか思わず見嵌まって時間食ったりするんですが)なんてまだいいほうです。
 読み込みのストレスもさることながら、広告文についてるサムネイルの画像が気持ち悪くてやってられなくなりました。やれ、これを使えば○日で▲キロやせるとか、シミを消すのはこれひとつ、とか…。そーいうモノを検索した記憶はこれっぽっちも無いのですが。これはやってられない、と本腰入れて辞書をさがすことにしました。

 以前も書いたように、柳は小説の下書きを一太郎で書いています。なぜかというと、やっぱり考えながら文章を書くときに快適ですから。もう一つ言うと、いまだに直接段落ブロックへ下書きから小説を書くほどWordPressを信用しきれないという事情があります。他じゃありませんが、書き消ししてる間に頻々とフッ飛びますから4。このためまずは一太郎で書き、然る後にWordPressでページを作成してコピー&ペーストするという手順を踏むのです。5ですから、一太郎(ないし、ATOK)上でダイレクトに辞書引き出来れば、小説を書いてるときに鬱陶しい広告につきあわなくて済む!ということになります。単品売りの辞書だってあるのでしょうが、とりあえずATOKの連携辞書を探すことにしました。
 すると、現在「ATOK Passport」というサービスがあるらしい。

 最新バージョンのATOKアプリと、同期・バックアップ、新語・流行語、電子辞典、200万語変換、オンライン校正、リアルタイム翻訳などが使い放題のサービスを、スマホ、パソコン、タブレットでご利用いただけます。定額、低価格で、広告や追加料金は一切ありません。

ジャストシステムオフィシャルサイト ATOK Passportのページより

 新語・流行語とかオンライン校正はとりあえず要らないのですが、プレミアム版についてくる電子辞書のラインナップがそこそこ充実してます。

広辞苑 第七版/大辞林4.0/ウィズダム英和辞典 第4版/ウィズダム和英辞典 第3版/故事ことわざ・慣用句辞典 第二版/敬語のお辞典

前出ページより 2021/2/15のデータ

 使い方としては「ATOKイミクル」というアプリを常駐させ、調べたい言葉を選択してCtrlキー×2。入っている辞書に選択している言葉がヒットすれば表示されます。同じ言葉が複数の辞書にあれば、タブ表示で切り変えることも可能。使う頻度を考えれば、これだけ揃って年間6600円なら悪い買い物ではないかなと。6

 文章書きのスタイルは人それぞれとは思いますが、調べ物する度に鬱陶しい広告にウンザリしている向きにはお勧めです。

  1. 三省堂 新明解国語辞典…今でもちゃんと本棚にあります。やっぱり日常生活、ふとしたことで必要ですよ、国語辞書。言葉は生き物で時代によって変わりゆくモノとはいえ、なるべく正しい言葉を使う、という努力はすべきだよね、というのが柳のなけなしのポリシーです。そりゃまぁ、小説というものの性質上…文章表現上の技巧として冒険的な使い方をすることはあるんですけどね。
  2. 昨今の電子辞書には「前の項目」「次の項目」という機能がついていますな。やっぱり、同じようなことを考える御仁は多いものと思われます。
  3. だからてめぇは遅筆なんだよ、と言われそうですねぇ。
  4. それだけ書き消しが激しいんだろ、と言われると二の句がございません。はっはっは。(<威張るな)この原稿でさえいっぺん吹っ飛びかけました。
  5. 余談ですが、このときコピーする文章の尻尾に改行マークが入っていると、段落ブロックにペーストしようとしてもWordPress上では画像データとして認識されてしまうという謎の現象が発生します。ただし、文章の途中にいくら改行があっても問題ありません。
  6. 辞書機能自体はATOKにくっついているので本来WordPress上だって動作します。念のため。

コメント