電子本の野望

WordPressで小説サイト

 この間からWordPressのバックアップに呻吟してまして、Local1に手を出して玉砕したり、データベースのバックアップ&ダウンロードのためのツールを探したり2したのですが、これについては最終的にさくらインターネットが提携しているバックアップ&ステージング環境「SnapUp」をフルに活用することで落ち着きました。

 しかしまぁ…よっくよく考えるとWordPressが生きてなきゃ読み取りのできないデータ形式というのも不安なもの。この間から「篝火は消えない」のラストスパートに向け*0年オクラ入りしていた昔のデータを引き出してみるにつれ…いまはもう存在しないワープロ「書院」のデータだって.txtという非常にシンプルかつ汎用的なファイル形式で残しておいたことによってなんとか読める形で残っていることを思うと、本当にこれ(WordPress)でいいのかなぁと思ってしまうのです。

 じゃあ、皆テキスト形式で残せばそれでいいかというと…ルビだの註釈だの満載してるのでそうもいかない。WordPressで作成した小説をまるっと保存する方法がないもんかなぁと思うようになりました。

 一時そういった想念に取り憑かれて「一太郎でEPUB化!」という野望に身を焦がした時期もありました。実を言うとそこを経て、元原稿を一太郎で書きつつ最後にWordPressへ移植、という現在のスタイルに辿り着いた訳です。じゃあ、移植する前の一太郎原稿があるんだからそいつをまんま保存して、必要に応じてプリントアウトすりゃいーじゃないかとおいう話もあるのですが、物書きとしての度し難い性癖で移植作業中にも加筆修正をしまくるものだから、バックアップとしては機能してないのですね(<阿呆!)。

 その末に、間違えて買ったB5版のコピー用紙を消費すべくサイトの小説をハードコピーしてみたりもしました。あんまり見栄えはよろしくありませんが、まあ、文章のバックアップとしては機能しなくもないです。しかし500枚があっという間に消えたのにはびっくりしましたね。両面印刷してたのに。とりあえず100円ショップで買ったファイルに綴じておきました。しかしこれでもまだ半分くらいしか印刷してないんだな(汗)3

 WordPressのサイトをまるっとEPUB化できるような都合のいいプラグインがないモンかな、という軽ーい気持ちで検索をかけてみたところ、サイトをpdf化してダウンロードするツールは結構いろいろあるのですね。ページに載せた商品紹介を、印刷できるようにpdfでお持ち帰りいただこうという考え方です。実際、柳も書きかけの小説を読み返して構成を考えるときなんかはpdfに落としてスキマ時間に携帯で読んでたりします。ふむ、よいなpdf。

 しかし、やっぱり電子本化するとなると縦書きにしたい。ページを縦書きに直して一括してEPUBとかにしてくれる便利なツール…あったらいいなぁと思うのです。

 EPUBオーサリングソフトウエアについては、数年前にSigil4とかFUSEe5のβ版にかじりついてみたりと色々やってみたのですが、どうにもルビの問題が芳しいことにならなかったので一太郎に流れたのです。丁度その頃、一太郎がEPUB形式の保存ができるぞ!というのをウリにしてversion upしたのでまんまとそれに乗った次第6

 しかし探せばあるもので…WordPressプラグインでPriPreというのがありました。『書籍として出版できるレベルの印刷向けPDFと、電子出版のためのEPUBを作成し、また電子書籍の販売をするためのプラグイン』だそうで…その機能は以下のとおり。

ブログの読者が自由に使うことができるPDF変換機能を各記事に付ける。

ルビ、圏点などのために青空文庫風のタグを使用できる。

メディアライブラリにSVGをアップロードできる。

各記事を印刷向けレイアウトの画像、PDF、HTMLでプレビューする。

複数の記事をまとめて出版用のPDFを生成する。

複数の記事をまとめて電子出版用のEPUBを生成する。

ISBN, 書籍JANバーコードを表示した表紙テンプレートを生成する。

PayPal決済で電子書籍を販売する。

https://wordpress.org/plugins/pripre/ より引用

 出版云々はさておき…おお、コレだろコレ!と思って喜んで導入しました。
 しかし残念ながらWordPress5.9に対応してないようで、無事にインストールしたはいいけど肝心のファイルが生成されない。さりとてWordPressをダウングレードしてまでトライする気合いはなかったので、とりあえず待ってみることにしました。サイトを見ると2ヶ月前に最後の更新が掛かっているので、もう少し待ってみたら5.9対応がなされるんじゃないかなーと。

 小説で稼ぐ気のない柳としては、うちの小説はまずサイトで読んで貰って、気に入ったら電子本ダウンロードして持ち帰ってね、というのを最終形態と考えています。PriPreがちゃんと機能すれば、この野望も達成の目処がつくので、気長に待ってみようかと思っています。

 ま、その前に「巣立ちの唄」完結させなきゃ…

  1. Local by Flywheel…ローカル環境にWordPressをまるっとバックアップした上に試験環境にできるというスゴいソフトなのですが、インストールしたはいいけど既存のサイトを移植しようとしてもWordPressがデータベースを認識してくれなくて結局頓挫してます。wp-config.phpの設定が巧くいってないってことはとりあえず分かってるのですが…
  2. これについてはプラグイン「BackWpUp」でほぼ解決しました。
  3. のんのんに「こんなにあるの!?」と吃驚されました。娘よ、かーちゃんは君が生まれる遙か以前からこんなことやってたのだよ…。
  4. Sigil…EPUB形式の電子書籍用のオープンソース編集ソフトウェア。無料。ただし英語圏のシロモノなので扱いづらくすぐに放り出した経緯があります。
  5. FUSEe…株式会社フューズネットワークのEPUB形式電子書籍オーサリングソフト。完全日本語対応という点に期待してたのですが製品版になって後が音沙汰なく…気が付けば公式サイトも消滅していました。哀しい…。
  6. 確かにEPUB形式での保存ができるにはできました。ただ、多少時間が掛かるのとレイアウトが存外思うように行かなかったという事がありまして…結局電子本を作るという用途には供していなかったのでした。

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