ブロックテーマ雑考

　現在、千柳亭書房はCocoon ¹というテーマを使用しています。実直に何一つ不満はないのですが、ここのところ小説が煮詰まってたのと（＜こらこら…）いくつかトラブルがあったもので ²すこしサイトを弄ろうかなと思い立ったのでした ³。

　そこで目をつけたのが、いわゆるブロックテーマ。
　WordPress 5.9 から導入されているフルサイト編集（FSE）に対応した、ブロックベースのテーマというのが定義のようですが、要はphpをいじることなくサイトをカスタマイズするというもの。いや、本当にそれが出来るんならラクだよね、ということで少し調べてみました。

　最初に公式ブロックテーマとして出てきたのがTwenty Twenty-Twoだったと思います。
　黒背景に鳥がす～いっと飛んでいるデザインが印象的で、出た当時「面白そうだ！」と思ってとりあえず弄ってみました。しかしダッシュボードの「外観」から下が「テーマ」「エディター」 ⁴しかなく、そのエディター…要はコレが噂のフルサイトエディターというヤツなのでしょうが、全く使い方が判らなくてカスタマイズを諦めた経緯があります。

　最近、煮詰まった頭をちょっと切り替えようと思って⁵…このブロックテーマにリトライすることにしたのでした。
　サイトエディターと呼ばれる画面から、サイトロゴ、見出し、段落、リスト、ショートコード、コンテンツなどの部品（ブロック）を配置していくだけで、phpを書かずに（いわゆるノーコードで）でサイトが作れますよ、というのがウリ。まあ確かに、【ダッシュボード】から【サイトの表示】をさせると、上部のリボンに今まで【ページを編集】とか【投稿を編集】とか表示されていたわけですが、それに加えて【サイトを編集】というタブがついていまして、そこからヘッダー、フッター、コンテンツブロックがそれぞれ編集できるという次第。

　試しにやっぱりCocoonを使っているウチの間借り人のサイトをTwenty Twenty-Twoでブロックテーマ仕様にしてみましたが（あ、まだ未公開ですよ）確かにフッターとかヘッダーは作りやすい。投稿ページもページ遷移用のブロックがちゃんとあるのでテーマファイルエディターを起動するまでもなくそこそこ凝ったことができます。ですが、課題がいくつか。

ブロックテーマの課題（20240818時点）

CSSの追加方法（追加CSSと呼んでいた機能がなくなっている）
単一ファイル内ページネーション（投稿、固定ページとも）の設定方法
コンテンツによってテンプレートを選択出来るようにする方法
目次の作成
前後ページへの遷移（固定ページ）
ページ遷移でカテゴリを指定する方法（投稿、固定ページとも）
横並び・縦積みブロックのルール（カラムとの違いがイマイチ不明）

　ざっと並べてもこのくらい。結局、小説を固定ページでアップロードしているので、固定ページが前後関係を狂わせることなく遷移出来ないと、小説ページとしては非常に都合が悪いのです。
　また、ブロックの【高度な設定】という欄に追加CSSのクラスを入れられる仕様なのは今まで通りなのですが、肝心の追加CSSを書き込む場所が判らないときたものです。【高度な設定】の下にヒントっぽく

他のブロック設定をお探しですか ? 「スタイル」タブに移動しました。

　…と書いてあるのですが、何処ですか「スタイル」タブって！リンクつけて頂戴お願い！

　2．の単一ページ内のページネーション以外にもちょこちょこ弄りたい箇所があるのですが、そもそもCSSを書き込む場所が判らなければクラス指定のしようがないというオチがついたのでした。

　情報を漁ってみたところ、「現在のサイトを慌ててブロックテーマに移行する必要はないだろう」「引越しかサイトリニューアルに合わせての変更で十分」という意見もあるようですので、柳としては急がないことにしました。

　それにしても…今回思ったのは、先で小説本文も投稿ページに変換してしまった方が、ページ遷移には苦労しない気がしました。本来固定ページというヤツはそれこそ目次ページ的に使うもので、ページめくりというものは想定されていないのです。柳は小説ページであるという性質上、時間と共に配置が換わってしまう投稿ページでは本文の掲載には向いていないと考えてテーマ「scribe」の時から固定ページで無理矢理ページ送りをつけていたのでした。

その辺りの七転八倒

ページをめくる

実はこのサイトを作り始めたときからの懸案事項だったのがページめくりです。要は1ファイル分、一章ほど読み進めた時、次話ないし次のお話に進んでいただくための『次へ』ボタン、ないし前の話をちょっと読み返した...

　今にしてみればよく頑張ったなぁと思います…
　しかし、カテゴリ分けがきっちり出来ていれば、投稿ページで小説を載せてもちゃんとページめくりは出来るのです。実際、そうしておられるサイト様もあるようですし。ですから、次のリニューアルに際しては投稿ページに切り替えてサイトの体裁を整えるということも考慮します。それに関しては、Post Type Switcherという便利なプラグインもあることなので、やってやれないことはないだろうと踏んでいるのですが…さて。

Post Type Switcher

WordPress の投稿タイプを簡単に変更する簡単な方法

　結論として、ブロックテーマ、面白そうだけどまだまだ課題ありげ、というお話でございました。途中でココロが折れた、とも言いますね。

わいひらさん開発の無料テーマ。シンプルデザインでSEO、スマホ対応、カスタマイズもしやすいという思わず伏し拝みたくなるくらい有難いテーマ。スキンというサイト全体のデザインを簡単に変更できる仕組みがあり、ユーザーフォーラムもあって相談もできるという徹底ぶりです。なんで無料なのか不思議でしょうがないくらい。
原因はテーマじゃなくてプラグインと思われます。
これがいけない。柳はこういう動機でサイトをいじり回した末、吹っ飛ばしかけるという愚行を繰り返しているのです。
しかも当初はβだったような…
他にも、某ラジオに触発されてNotionというメモアプリに嵌まってみたりもしたのですが…それはまた別項で。