「あ、もう心臓動いてますね」
エコーのモニターの中、3cmに満たない影の真ん中・・・・ド近眼の眼にもはっきりとそれは見えた。見えた瞬間、思わず落涙しそうになったのは掛け値なしの真実である。
稽留流産1、掻爬から数ヶ月。不精者の柳が基礎体温なぞというしちめんどくさいものまでつけ、データを見ては無排卵月経2かと肝を冷やし、気がついたら4kg近く体重が減っていたというのは余談にしても、微妙な体調の変化と激烈な嘔吐に見舞われて肚を括り、ついに受診したのが今月はじめの話。3結果はここに出た。
正確な予定日はまだ出ていないが、順調に行けば夏ごろにはコウノトリのご来訪という仕儀である。しかし、万歳ばんざいと喜んでばかりいるわけにもいかない。なにせ、この時期ときたら悪阻真っ盛りなのである。
寝ても起きても胃の不快感。出勤しても半日に5回は吐く始末。絵に描いた餅だった年次有給休暇をフルに使い、半日勤務で帰してもらっている状態だが、これから先がどうなるやら。
しかし、転んでもただでは起きない。こんなネタ、一生のうちにそう何度もない。4そう思い立って、本稿を起こした次第である。おっそろしく能天気な上に独創性に欠けるタイトルは、なおも減り続ける柳の体重に示される体力低下のためとご寛恕いただきたい。