シェノレス神官府
かつてシェノレス王家と両輪体制をなした、大神官を頂点とする神官の官僚組織。
解説 |
シェノレスにおける神官とは、神と人を仲立ちする神職というよりシェノレスという国を支えるための専門家・技術者集団。このため、神職としての基礎(いわゆる神学や祭儀の決まり事)も学ぶが専門領域について相応の勉強・修行をした上で一種の資格試験を受けてつく職業である。
その職能によっていくつかの寮(役所)が存在し、総責任者は寮頭。寮頭を多く輩出する譜代の神官家もいくつか存在するが、勉学に励み先達に認められて実績を積んだ者がその役職に就く。
時代によって分割・統廃合はあるが、概ね以下のような部署がある。
- 民部寮:戸籍、土地の管理。今で言う市役所の市民課のような業務。
- 工部寮:土木方と、造船方がある。コテコテの技術者集団で、いわゆるものづくり系エキスパート。
- 天文寮:天文方と暦方があり、天文方は文字通り天体観測して星の運行から吉凶を占う。また、星の位置から測量を行い地図・海図を作成する。沿岸を離れて航行する船上で現在位置を測位し安全な航海を助ける。暦方は暦の作成が主務。
- 典薬寮:医術系技術者集団。施療方と薬種方の区分はあるものの、割と曖昧。
- 衛視寮:以前はいわゆる警察権もあり相応の兵力を保有していたが、大侵攻後は神官府内の警備のみが役目となった。大侵攻後は甚だ軽視されているセクション。
- 財務寮:財務に関わる役所。税の徴収はここの担当。平たく言えば市役所の税務課。
- 礼部寮(通称“本殿”):祭儀を取り仕切る役所、というが原義だが、実体は神官府全体の統轄をする大神官の補弼機関。総務課と人事課のようなところ。
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