マルドゥック・スクランブル

 マルドゥック・スクランブル観ました!
 随分前に小説で読んで、その後アニメ化されたとは聞いていたのですが…契約してるサービスでは公開終了になってて口惜しい思いをしていました。それでも未練たらしく観たい作品のリストに入れておいたら、先日公開が再開されていることを発見。ほぼイッキ観しました。おそらく今、「ばいばい、アース」がアニメ化になっている流れで復活したものと思われます。「ばいばい、アース」も楽しみ!

 ご存じない方のために一応補足しておくと、『マルドゥック・スクランブル』は、ハヤカワ文庫JAから刊行されている冲方丁さんのSF小説。最初に本編を読んだときはまだkoboさえ持ってなくて、紙の本でした。その後のアノニマスとかヴェロシティは電子本で持ってるので、丁度過渡期ですね。冲方作品あるあるとして、とにかく蘊蓄が多くて本筋追うのが大変 1…。
 やあ、観られて良かったです。読んだ当時、小説も十分面白かったのですが、情報量が多すぎてストーリーの記憶が曖昧になってしまっていたのが、イイ感じに整理できました。原作者ご本人が脚本書いておられたこともあってか、綺麗にまとまっていましたね。…あ、でも話もキャラもかなりエグいので怖いの苦手な方はご注意ください。決してファミリー向けな話ではないです。はい。(<今更?)

 主人公ルーン・バロットはパトロンの男に車ごと焼き殺されかけたところを捜査官のイースターと、人語を解する金色のネズミ型万能兵器ウフコックにより救出され、マルドゥック・スクランブル09オーナイン法に基づく禁じられた科学技術の特別使用によって一命を取り留めます。
 この「禁じられた科学技術」に適性が高かった主人公は、捜査官と一緒にその技術を駆使してなぜ自分が殺されかけたのかを追っていく訳ですが…

 かわいいぞ、ウフコック…。

 ウフコックも「禁じられた科学技術」によって生み出され、「自らの有用性を証明する」ために捜査官をしているわけですが、とにかく健気にバロットをサポートする姿はもはや涙を誘うレベルです。見てくれはつぶらな瞳の黄金ネズミなのですが結構なお年らしくて、分別くさい物言いを常としています。無敵の万能兵器なのに使い手によって濫用されると壊れかかるというナイーヴな一面もお持ちな処がなんとも言えず可愛らしい。

 主人公バロットのCVは林原めぐみさんでした。眼を閉じるとレイにしか聞こえません。感情が摩滅してしまったような話し方に少しずつ感情が混ざり込んでいく感じがまさにそのまま。うっかりウフコックが石田ヴォイスに脳内変換されそう 2なくらいでした。
 そう言えば、イースターとウフコックの声優さんの声質が近かったもので、ときどき干渉してしまって何度か戻し聴きしましたね。殊にカジノのシーンは口パクが殆ど画面に反映されない状態で会話が進行するので余計にややこしかったです。単体で聞いてるぶんにはお二人ともとてもいい声の方なんですが。

 余談。
 ウチのNovel-2の主人公・ケイの能力って彼女バロット電子干渉スナーク能力に似てる訳ですけども、実は元ネタは違います。ケイのルーツ…実は「超人ロック」 3です。
 あちらでは「電子使い」といわれていますね。能力を持っている本人はコンピューターどころか機械と全く無縁な野生児で、ロックがその世話にてんやわんやするというエピソードが強烈に記憶に残っているのですが、どのシリーズだったかは何分昔のこととて、憶えてないです…。ああ、もう一度読みたいなぁ。
 

  1. そこも楽しいのですよ、間違いなく。
  2. すみません、当サイトは不動のRei-Kaoru-Sweetです!
  3. 聖悠紀先生…2022年に亡くなっておられたんですね。