春はコナン!
新年度鉄板のオタノシミといえばやっぱりコナンです。2022の「ハロウィンの花嫁」でもう25作目なんですね。25作ってことは…25年ですか!四半世紀ですか!1
柳はコナン劇場版を第12作「戦慄の楽譜」を除いて全部劇場で観ています。その所為かコナン劇場版のラインナップを見てると、柳としましては人生の走馬灯を観る心持ち。柳がこのサイトを立ち上げた頃には既にもうコナンどっぷりでして、沼嵌まりの歴史は実のところ某使徒連中より古いのですよ。…Fun Fiction書かないだけで。2
そんなわけで今年も無事、「ハロウィンの花嫁」を観てきましたので、いままでぽつぽつとサイトにも載せてきたレビューも交えつつ、コナン劇場版を振り返ってみました。あ、経過年数が年数ですから予告なくネタバレがあります。ご注意を。
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時計じかけの摩天楼
記念すべき劇場版第1作。1997年。連続爆破犯との息詰まる知恵比べです。クライマックスの蘭ちゃん&新一君の絆を感じさせる名シーンが素晴らしかったですね。阿笠博士のダジャレクイズ、エンディング後のおまけシーンなど今に続く劇場版コナンの「お約束」がしっかり確立されています。
舞台となった場所が毎回何らかの形で吹っ飛ばされるのも…お約束っちゃお約束ですね。テーマ曲は杏子さんの「Happy Birthday」でした。新一君の誕生日でしたからね。
今にしてみると、エヴァ旧劇場版と同じ年の公開でした。この年の3月、柳はふとした気の迷いから「シト新生」を観に行き…某天使様にぶっ転んで6月にはサイトを立ち上げるに至ったのでした。このころは現在のような複合映画館もなく、とりあえず目的の映画が近所で上映されるかという大問題があったのでした。そういえば「End of Evangelion」でも結構やきもきした記憶があります。当時映画に付き合って下さったのは高校同期のHちゃん。今はひとの奥さんですが、当時は柳も独身でしたので、二人でよく映画に行ってました。彼女は山口勝平氏の大ファンでして、劇場版なら新一君が出る筈!と大盛り上がりしてました。懐かしいなぁ。
14番目の標的(ターゲット)
トランプのカードになぞらえ、名前に数字の入っている人物が狙われる…まあ、ただの連続襲撃事件にみせかけながら、本命はその中のほんの一部で、あとは動機を誤魔化すためのフェイク!というのは基本な展開ですね。「摩天楼」のスピード感に比べるとちょっと弱い感じはありましたが、舞台となったオープン前の海上施設…柳としては行ってみたかったです。
人質になった蘭ちゃんを救うべく、コナン君が拾った拳銃をぶっ放すシーン。非常にかっこいいのですが、いくらハワイで訓練受けたっていってもそりゃ新一君の身体サイズでの話です。コナン君は時計型麻酔銃をよく使ってますが、小学生低学年(しかも比較的小柄)の体格で小型とは言え火薬式拳銃なんぞ発射したら反動でひっくり返るような気がします。照準を定めるはおろか下手したら撃った本人が怪我しますな(笑)いいシーンなのですが内心では全力ツッコミいれてました。はい。
世紀末の魔術師
いよいよ怪盗キッド登場!の劇場版第3作。1999年。コレに関しては寝言拡大版までブチ上げたのでここでサルベージしておきます。
瞳の中の暗殺者
2000年。この年結婚しましたが、まだ元気でしたから、観て殆どすぐに拡大版をブチ上げてます。よってここもサルベージ。
天国へのカウントダウン
腹ぼてにもかかわらず劇場へ突撃した2001年。やっぱり寝言をブチ上げてます。
ベイカー街の亡霊
2002年、長男坊のお世話でばたばたしつつ、関係各所のご協力を得て第6作も観に行きました。
前年の劇場版、エンドタイトルの後に「劇場版第6弾!」の文字が躍らなかったので、密かに心配しておりました。しかし当時は「来年の今ごろなんて映画館通いなんかやってる場合じゃなかろうしなぁ…」とまじめに思っていたので、悔しい思いをしなくて済むかな、等とバチ当たりなことも考えていた柳でありました。
ところが!年明け頃になって劇場版第6作の噂が聞こえてくるではありませんか。おまけに春ともなればキッズステーション(今まで書き忘れておりましたが、我家はスカパーを導入いたしました)で連日プロモーションがぶちかまされ、連休前には「行きたい…でも(みっちゃんを置いて)行けない…」というジレンマにのたうちまわる柳の姿がありました。
しかし殆ど諦めていた5月半ば、ふとしたことで時間が取れて、劇場へ駆け込むことができました。あんまりにも急だったので完全に旦那を出し抜くかたちになり、後で随分と恨まれましたが(<旦那も見たかったらしい)至福のひとときには代えられません♪
「柳の寝言・拡大版」未公開原稿
柳は新一君ほどのホームズフリークではありませんが、小学生の頃からシャーロッキアン。ベイカー街ですよ!おまけにAIネタですよ!狂喜乱舞しましたね。残念ながら拡大版を打つほどの気力と体力がなくて上記原稿は未完成のまま没。社会の改編を目論むようなアブナイAIを構築する小学生の心理をもうちょっと掘り下げて描いて欲しかった気はするのですが、工藤ぱぱも出演でなかなか愉しめました。
迷宮の十字路()
平次メインの第7作。桜の京都、そして源義経。コナンの舞台設定ってどうしてこう柳のツボなのでしょう。主題歌の「Time After Time~花舞う街で」のちょっと切ない感じが素敵でした。
銃は使えるかも知れないけど腕っぷしはイマイチの印象があるコナン君3に比べ、竹刀じゃなく真剣だろうと恐れずに振り回してしまう(しかも滅法強い)平次が格好良かったですね。コナン君と京都の街を疾駆する姿に義経と弁慶を重ねられるのもむべなるかな。いーぞ武蔵坊平次!(<こらこら)和葉ちゃんを護るために奮戦する姿も素敵でした。
でもその平次が倒れた時には、哀ちゃんからAPTXの解毒薬をせしめてまで身代わりを引き受けようとするコナン(新一)もやっぱりカッコいい。…というよりいっそ健気ですな。感冒様症状でフラフラしながらどうやって立ち廻りするつもりだったんでしょう。
銀翼の奇術師()
キッドとの対決が前面に出た第8作。序盤はキッドの予告→襲撃という流れなのですが、お約束というか航空機の機内で殺人事件発生。続いて巻き添えくったパイロットが操縦不能に陥ってしまい、乗客乗員の命をキッドとコナン君で預かることになります。後半は航空アクションというかディザスタームービーに近い展開でした。呪われてるのかというくらい次から次へとアクシデントがあり、それを皆で乗り切っていく姿が描かれます。コナンのシナリオはいつもそうですが、観てて実に気持ちいい。
本来敵同士であるはずの探偵と怪盗がその場の流れで協力し合う、という展開はTVシリーズでも結構ありますが、劇場版ではこれが初めてだったかと思います。4この絶妙な距離感がいいですね。
水平線上の陰謀()
柳的にはちょっと印象薄い第9作。毎度物語の舞台を吹っ飛ばすというオソロシイ伝統に則り、今回爆破されたのは豪華客船でした。Strategyというと本来どっちかというと戦略という意味になるはずですが、陰謀というとconspiracyとかplotという言葉になるらしいので…まあ、語感としてはあまり締まらない所為でしょうかね。水平線上のコンスピラシーでは何か通りが悪かったとか。それにしても…プロットという言葉に陰謀の意味もあったとは初めて識りました。ひとつ賢くなったぞ。
今回は小五郎さん大活躍!の一語に尽きます。コナン君でさえ今回は一度犯人のミスリードにひっかかっているのですね。
探偵たちの鎮魂歌()
シリーズ10作目ということでオールキャラ出演!を欲張った作品。よく詰め込んだなぁというくらい本当にオールキャラでした。このころは白馬探を石田さんがアテておられてちょっと喜んだ柳でしたが、実はキッドが化けてたというオチがついたのでした。まあ仕方ないか。
今回の黒幕声優は古谷徹さん。まだ安室透が前面に出る前の時期でしたから伏線とかではなく、あくまでもゲストです。そっか、この御仁悪役もできるんだと思いましたが、結局のところ信じたものに裏切られて闇落ちした気の毒な御仁なんですよね。「ゆるぎないものひとつ」(B’z)を手放してしまったと。うん深い。コナン劇場版のエンディングテーマはストーリーを踏まえていることが多々ありますが、これもそのひとつだと思います。
紺碧の棺()
海賊、暗号解読に宝探し!海底宮殿、そして帆船!またも柳の大好きな舞台設定でしたがお話としてはちょっと弱かったかなーという第11作。それでも海賊が残した「お宝」が相棒と再び海に出るための帆船だったり、海底から脱出するためにその帆船とメタンハイドレートの爆発力を利用したり…と、夢とロマンとスペクタクルはぎっしり詰まっておりました。ストーリーに弱さを感じるのは、悪役がちょっと小物だった所為でしょうね。
やっぱりストーリーとしての充実感には、骨のある敵役が欠かせないのではないでしょうか。
戦慄の楽譜()
コナン劇場版の中で、柳が唯一劇場で見損ねた第12作。この年、我が家をずっと支えてくれた祖母が他界しまして…当時は時間的にも精神的にも、映画どころではありませんでした。同作は後年になってキッズステーションで観た気がします。金曜ロードショーでなかったことは確かですな。
今回のテーマは音楽。ピアノ、ヴァイオリン、フルート、声楽、パイプオルガン、完全防音の壮大な新設音楽堂…とこれまたどストライクな舞台。コナン(新一)が音痴なのに絶対音感5の持ち主というネタが織り込まれたお話で、離れたところにあるプッシュホンの受話器をサッカーボールで蹴り落とし、110番を声で発信するという離れ業6をやってくれたのが印象的でした。しかし正確な音程で音を出すことは出来ても、それをメロディに沿ってタイミング良く切り替えることができなかったら音痴という烙印を押されるというまこと気の毒な事実が判明(笑)
その他、小生意気ワトソン・哀ちゃんと音をアルファベットに変換しての暗号通信とか、コンサートに行くという約束を守れないお詫びにヴァイオリンでアメージンググレイス、しかもその弾き方で蘭ちゃんには新一だと分かる判るくだりが素敵です。ヴァイオリンはプロ級、というホームズの設定が下敷きにあるんですよね、きっと。
漆黒の追跡者()
黒の組織の追跡者・アイリッシュにコナン君が追い詰められる第13作。連続殺人の方は組織自体と直接の接点はないお話なのですが、複数の県にまたがる事件のため各県警から集まる刑事たちの中に黒の組織のメンバーがいることが判明。正確には変装で紛れ込んでいるのですが、それを警戒しつつ、コナンが謎解きに挑みます。
今回のクライマックスは東都タワー。蜂の巣にされましたがとりあえず倒壊は免れた模様(笑)コナン君の秘密はアイリッシュにバレてしまうのですが、そのアイリッシュは警察に身元を掴まれたとしてジンに始末され闇の中。結果的にジンが知らずにとはいえコナン君の秘密を守ることに手を貸してしまったような具合でした。毎度の事ながら流石のシナリオでしたね。
天空の難破船()
キッド再登場!の第14作。今度は飛行船。
何が笑えるといって、コナンとキッドの愉快な協力関係です。テロリストに航行中の飛行船から放り出されたコナンをキッドが助けるくだりは秀逸。しかもその後、コナンは自らキッドを新一に仕立てて警察の協力を仰ぎ、飛行船へ戻ります。結果的にキッド=新一説という新たな疑惑を呼んでしまい、話をややこしくしてしまったのはご愛敬。
コナン・平次・キッドという最強トリオでテロリストを御用にした後、キッドが新一の格好のまま蘭ちゃんをつまみ食いしようとして寸前で感づかれ、蘭ちゃんに撃退されるエピソードはエンディングテーマ後の歴代おまけシーンの中でも最高に笑えます。キッド、手癖の悪さが裏目に出た一幕。
沈黙の15分()
つくづく時間軸が不明なコナンワールドですが、今回はスキー場。2011年、まさに東日本大震災の年に公開の第15作。雪崩に巻き込まれて生存が見込めるギリのラインである15分を、コナン15周年にかけたタイトルと思われます。
今回のクライマックスで爆破されたのはダムでした。それによって村が水没する危機を雪崩を起こすことで食い止めたコナン君、自らは見事にその雪崩に巻き込まれた訳ですが、死ぬわけないとは思いつつ、ラストの蘭ちゃんの絶叫に思わずほろっときてしまった柳です。
11人目のストライカー
Jリーグ創設20周年記念プロジェクトとのコラボである第16作,2012年。現役Jリーガーが本人役で出演!というのが目玉になっていましたが、サッカーに疎い柳からすると…そこはそれ。はあ、然様で…というくらい。連続爆破犯との知恵比べ、持ち前の運動神経と阿笠博士の秘密道具を駆使した爆破の被害最小化に奔走するコナン君は格好良かったです。
この作品のエンディング、いきものがかりの「ハルウタ」から劇場版のテーマはコナンのテーマ集に収録されなくなり、ついこの間「劇場版 名探偵コナン 主題歌集 ~’20’ All Songs~ 」を入手したのでようやくフルコーラス聴きました。いきものがかりのほっこりする歌声が、物語のラストによく合っていると思います。
絶海の探偵()
海上自衛隊全面バックアップ!な第17作、2013年。それなのに自衛官の情報漏洩ネタ7って…よかったのか?と余計な心配をしてしまいました。
今回の舞台はイージス艦。海上を走る「最強の盾8」、戦闘指揮所ですよね。艦上は携帯電話不可なので今回コナンは阿笠博士と連絡を取り合うのに非常に苦労します。それでも事件は京都ー大阪とも連動していくので平次の協力も仰ぎつつ、海と陸からスパイを追い詰めていく展開。それにしても平次、劇場版に限らずよく怪我しますね。(そりゃコナンも同じか)
推理勝負が展開している裏で、蘭ちゃんはスパイと互角の格闘戦。相変わらず凄いです。しかし海に落とされ大ピンチ。暫くその事実が判らなかったために気が付いたときにはイージス艦のレーダー(これが「絶海の探偵」)を駆使しても発見できない。一時はもうだめかと思われます。が、前半で小五郎さんがバラ撒いて皆を辟易させてた趣味悪い金色の名刺がはからずも娘の命を救うというオチ。いつもながらきれいにまとめてくれます。
番外…「ルパン三世 VS 名探偵コナン THE MOVIE」
2017年、怪盗ルパン三世と平成のホームズ、世紀の対決!
閑雲亭に寝言あげてましたので一部転載。
「ルパンVSコナンTHE MOVIE」観てきました!
コナンの映画は決してシナリオに手を抜かないので楽しみにしていたのですが、やっぱり期待を裏切りませんでした。いやぁもお笑った笑った。柳はものごころついたらルパンを見てたので(そーいう意味では佐藤刑事と同類項)、ルパンとコナンの共演!なんて夢か冗談としか思えなかったのですが、ほんとにやっちゃったのですね。TVスペシャルの時でさえ「冗談だろう!」と思ったのですが、まさか劇場版までとは。(いや、春の劇場版のときに予告はありましたけど)
閑雲亭 2017/12/14
TVスペシャルの話を知らないとちょっとわかりにくいストーリーであったのは否めませんが、柳としてはNo Problem。お約束は満載だは各キャラおいしいところはがっちり押さえてるはで笑いが止まりませんでした。
TVスペシャルの時は蘭ちゃんとヴェスパニア王国の跳ねっ返り王女が瓜二つだった、というネタに絡めたお家騒動で、話としては非常にシンプルでした。今回はそこで産出するヴェスパニア鉱石(完璧なステルスを実現し、電子機器に対してジャミング機能を持つ)を巡るお話。
ルパンが犯行予告をしたピンクダイヤ(に偽装された鉱石)奪い合いに、アイドルシンガーを隠れ蓑にした密輸団やら、FBIやら、アラン=スミシー9を名乗る謎の男、それに当然というか目暮警部以下日本警察の面々で大混戦。(伏線を随所に張りつつも)鍵となるヴェスパニア鉱石のことが後半まで伏せられたまま、アクションに次ぐアクションで話が進行するのでストーリィを追うことさえ忘れそうです。でも、なんだかんだでやっぱり丸く収まる。終わってみると「ああ、そういうことだったのか!」と腑に落ちる。この手を抜かないシナリオが、コナン劇場版の安心して観に行けるところでもありますね。
ラスト、半年後の「異次元の狙撃手」のタイトル宣伝が入った後、「2020年公開予定、ルパン対キッド!」というテロップが入って「おお!」と沸いた直後。「嘘です」という張り紙に大笑いしました。こういうお遊びは大好きです。
異次元の狙撃手()
沖矢昴=赤井秀一の事実をTVシリーズよりも前にバラしたことで印象深い劇場版第18作。2014年。
ベルツリータワーの狙撃事件は、冤罪で名誉を取り上げられた米軍の退役狙撃手による一連の報復劇かと思われていたところ、当の退役狙撃手もまた狙撃によって死亡。日本警察とFBIの共同捜査が進む中で、狙われる側も先手をとって狙撃手を始末しようと動き出す!…とまあ、ラスト、ベルツリータワーでの攻防戦に向けて、キレ者狙撃手同志が互いの手の内をよみあう油断のならない展開に引き込まれます。途中負傷して蘭ちゃんを助けに行きたくても行けないコナン君は、花火ボールを打ち上げることで赤井さんをアシスト。蘭ちゃんは蘭ちゃんで園子や少年探偵団を助けるために銃持ってる相手に素手で挑んだりと見せ場はがっちり。今回劇場版初登場の世良ちゃんは撃たれ損だった気がしますが、赤井秀一がこっそりお見舞いを届けてくれてましたからまあよしと(…いいのか?)
この半年前にルパコナMOVIEが公開になってまして、その時のラストおまけ予告でこのタイトル「異次元の狙撃手」がお披露目された際、ルパンの声で「(次は)次元(の話)か?」とボケたところへコナンが「違うって」とツッコんでました。さすがの間ですね。
業火の向日葵
怪盗キッドが宝石目当てではなく義理人情で動く第19作、2015年。「天空の難破船」で新一にバケることに味を占めて(かどうか知りませんが)鈴木財閥が競り落としたゴッホのひまわりの護衛を新一の姿で買って出ます。今回のほぼノーメイクで問題ないというキッドの変装の前にはレイクロック美術館のセキュリティだってザル同然(笑)
本作については、真犯人の声優さんが(女優さんではあるらしいのですが)おっそろしく棒読みの上10、ストーリー上、動機が全くの勘違い・思い込みだった11というのが、非常に残念でした。
それでも、随所に見えるキッドとコナンの奇妙な信頼関係がポルノグラフィティの歌う「オー!リバル」の「魂削りあうことでしか/理解りあえないことだってある」とか「もっと別の場所で、何気ない場面で/もし会えていたならどうだったろう?/手と手を取り合えたかな?」という歌詞となんだか非常にマッチしていて…柳としましてはなんだかトキメいてしまったのでした。いや、アヤシい意図はありません。何せ、本当なら絶対に自分で護りたいであろう蘭ちゃんをキッドに預けるくらいですから。同じ探偵である平次への信頼とはまた別物で、悪態つきながらも実は信頼してる、そういう立ち位置って素敵です。
ちょっと逸れますが、ニューヨーク市警のチャーリー警部もいい味出してました。一回きりのゲストキャラにするにはちょっと惜しいかも。
純黒の悪夢()
キールやバーボンの正体がバレかかって大変ゴトの第20作、2016年。記憶喪失の女(キュラソー)を巡って日本の公安とFBIと黒の組織が三つ巴で大喧嘩、という一文でストーリーが終わってしまうという異色の作品ですね。いや、楽しかったですけど。相変わらずコナン君は無茶するし、安室さんと赤井さんは観覧車の上でガチ喧嘩12始めちゃう。黒の組織はひと一人抹殺するのに観覧車ごとぶっ壊そうとする。
その混乱の中で、当のキュラソーは子供達を護るために命を落とすという結末が哀しいのですが、最後は組織の道具でなく友達を護るために行動できたことは彼女にとって救いになった…といいなと思います。
から紅の恋歌
紅葉美しい京都を舞台に、カルタ競技13の世界で連続殺人と爆破事件が起こった第21作。2017年。やっぱり爆破するのか…というツッコミはさておき、京都ということはやっぱり平次君の出番です。…というか、今回の主役ってひょっとして平次ですか、というストーリー展開。相変わらず無茶苦茶なアクションをかますコナン君を上手にサポートする武蔵坊弁慶でしたね。
平次の母・静華が元カルタクイーンであるという事実も発覚。助っ人でカルタ大会に出る和葉ちゃんにバシバシと稽古をつけてくれます。日本刀に鉄扇で相手して見事勝ってしまう女傑ですから、カルタ勝負でも対戦相手は生きた心地はしないのではないかと思われます。
平次の婚約者を名乗る楓ちゃんも登場。中々よろしい性格が、傍で見てる分には楽しいですね。近くにいると面倒ですが。まさか準レギュラーになるとは思いませんでした。
ゼロの執行人
安室さんが小五郎のおっちゃんに冤罪をふっかけて巻き込んだのは、実はコナンを引っ張り出すためだったという衝撃の第22作、2018年。「2018もGWは一家でコナン」計画を発動、拡大版ではないにしろ寝言もあげましたのでこちらに引用。
前半は公安絡みのドロドロした駆け引きがメインですね。安室さんはあからさまに何か企んでるし、小五郎のおっちゃんは捕まるし。IoTテロのくだりなんて柳的には非常に面白かったのですが・・・のんのんが隣でせっせとポップコーン食ってたところをみると、ちーっとばかり話が難しかったのかも知れません(<なんせまだ小514・・・)
閑雲亭
じゃあ今回はアクションがなかったのかとゆーと、決してそんなことはありませんで。これも毎度のこととは言いながら・・・無茶するわ、としか言いようのない暴れっぷり(<主に安室さん)。いやもぉ、呼吸もできないくらいでございました。まあ、いくら非常時とはいえそこまでやったら傍迷惑だろ、というのはしちゃイケナイツッコミなのでしょうね。ま、コナンだから可、ということで・・・(<理屈になっとらんぞ)
公安警察の闇が垣間見えるストーリーは、コナンにしては珍しかったですね。柳的には面白かったと思いますが。恋人はこの国、と言いきる安室さん…いや、立派なんですけど。なにがあったんや(汗)
紺青の拳()
怪盗として至極真っ当に(!?)宝石を狙ってシンガポールくんだりまで赴き、みごと罠にはまったキッドメインの第23作、2019年。こちらも寝言あげてますので引用しておきます。
いつもながら…犯人が誰なのかは出てきた瞬間にわかるけど、サービスたっぷりで手抜きのないシナリオが秀逸でございました。11歳ののんのんから7●歳(遠慮の伏せ字)の我が母上様までたっぷり楽しめるという映画もそうそうありますまい。一番はしゃいでたのが誰かは…まあ言わぬが花ということで。
閑雲亭
一作目からの伝統とはいえまぁ壊すことこわすこと。そりゃあ思い切りよく観光名所を…いいんだろうか。それでも阿鼻叫喚の地獄絵図にならないあたりがコナンですね。
ネタバレになってもいけませんので、ここは例によって。
コナン(アーサー・平井)が可愛かった!
キッド(やっぱり新一にバケてる)がかっこよかった!
蘭ちゃんは強かった!
(こそっと)哀ちゃんがクールで素敵でしかもちょっぴり可愛かった!…以上!
あれ? 京極さんと園子ちゃんは? …いえいえ、言うだけ野暮。
今回キッドがコナン君を巻き込んだのは、自身にかけられた殺人容疑を晴らす手伝いをして貰うためだったようです。全く、前回の安室さんにしろ、依頼したいならもうちょっと素直にやればよさそうなもんです。かたや身内に冤罪をかけ、かたや誘拐!そりゃ公安だの怪盗だのはあまり天下の往来を憚りなく動ける人種ではないにしても、あんまりなやり方ではありますね。
…ま、面白いですが。
今回もキッドとコナンの奇妙な信頼関係が観てて楽しかったです。特に、傷を負ったキッドにコナンが近づこうとすると、ほっといてくれ、自分はいつも一人でやってきた的な言葉を漏らしてコナンがちょっと複雑な表情をするあたりがいいですね。コナンもよく怪我して普通に病院に担ぎ込まれてますが、黒羽快斗としてならともかくキッドとして動いてるときはうっかり医者にかかれない。共同戦線的な展開の中で、コナンが立場の違いを意識した瞬間だったのかも知れません。
紺青の拳、はキッドが狙った宝石の名前でもありますが、拳という言葉には格闘技の含みがあります。つまりは京極真にもスポットが当たった作品であり、事実キッドは真にえらい目に遭わされているのですが…まあ、とりあえず措いときます。園子ちゃんと幸せになって下さい。以上!(<滅茶おざなり…)
緋色の弾丸
前代未聞、コロナ禍で公開が一年ズレた第24作。2020年の筈が2021年。赤井ファミリーのお話。旦那に白い眼で見られながら観に行きました。でものんのんは付き合ってくれた!
WSGとか超伝導リニア15等の道具立ても勿論面白かったのですが、幾ら直線だからって走ってった電車の後ろからライフル撃って車内の犯人に当てるとか…もはや人間業じゃない赤井サンの狙撃能力。しかしもっと怖いのは、それを犯人確保に活用してしまうコナン君でしょうな。…どうやってタイミングはかったのだろうかと暫く考えたのですが、その伏線がリニアの急制動だったのですね。一歩間違えたら人死にが出ますけど(汗)
赤井ファミリー勢揃いと言いながら一同に会するわけではありません。それやると本筋に関わってしまうからでしょうが、それぞれの見せ場をきちんと作ってあるところは流石でした。赤井サンは言うに及ばず、ちっちゃくても怖いメアリー母さんとか、逃走経路を盤上の駒を追い詰めるように推理して犯人確保しちゃう次男坊とか(笑)
しかし、そろそろ気付け真澄ちゃん。あんたの兄ちゃんだよ。
何気に格好良かったのがジョディ先生。あ、やっぱりこのひと捜査官だったんだ!というシーンが柳的には一寸嬉しかったです。
ハロウィンの花嫁
流石にまだ公開直後(2022/04/17)ですから一応警告をば。ネタバレありますよ?
2022年、第25作!佐藤刑事と高木刑事、ついにゴールイン!と思いきや。ハロウィンというよりエイプリルフールなオープニングでした。(…この時点でネタバレですな、既に)
4/15、旦那が飲み会に行くというから「じゃ、私コナン行ってきていい?公開日なんだ♪」と笑顔で恫喝16し、勤務上がりにそのまま劇場へ突撃したのでした17。仕事を仕上げてたら夕飯も食い損ね、シアターに入る前にお茶さえ買い損ねましたが何のその。パンフさえゲットできればお腹いっぱい!(<既にテンションおかしいのは百も承知)
…結婚式はやはりというか演習で、元刑事の結婚式が襲撃されるかも知れないという情報から、本番さながらの訓練というオチでした。その一方でTVシリーズの「1200万人の人質」に出てきた爆弾魔が脱獄、密告で調査していた公安(安室&風見)の前で爆殺される事件が!おまけに安室はその一件で首輪爆弾18をつけられてしまいます。
事件は三年前、松田陣平刑事が殉職する前日の爆弾事件に絡んでいました。安室透でもバーボンでもなく降谷零と松田刑事、そして同期の桜の面々の絶妙な連携は観物でした。…コナン君の破格な運動能力とタメを張ってしまう降谷のアクロバティック追跡シーンは是非劇場スクリーンでどうぞ!というレベルです。
今回のゲスト声優さんは爆弾犯を追う民間組織のリーダー・エレニカさん役でした。少々硬い感じはしましたがまずは○。爆弾犯に旦那と子供を殺された重い過去背負って頑張る哀しい女性。コナン君のぎゅ♡説得に応じて復讐を司法に委ねる選択をした場面は泣かせます。多分、爆殺されたという彼女の子供、コナン君と大差ない年齢だったのでは。それゆえ、あの説得方法の破壊力は凄まじかった…ということでしょう。あれは勝てませんな19。ちなみに、爆弾犯に狙われる「ハロウィンの花嫁」クリスティーヌ役は…リツコさん(山口由里子さん)でした。その正体は…おっとっと(笑)実は柳、本性が出てからようやくリツコさんの声だと気付きました。前半、婚約者である元刑事とのべた甘シーンを思いだして…後刻腹抱えて笑ってしまったというのはまた別の話。…すみません、ちょっと妄想はいりました。
来年に期待!
「ハロウィンの花嫁」のラスト、いつもの次回予告は…ジンの声でした
「逢いたかったぜ。シェリー」
ということは!次回は黒の組織ネタ。しかも今度の標的はシェリーちゃんですと!? 一年先なんて世の中は勿論柳だってどうなってるやらわかりませんが、これでもう一年生きていく気力を振り絞ることができそうです。頑張るぞっと♪