使徒達のほのぼのな休日

 「Angel’s Nestへようこそ」第2話「桜の咲く季節になれば」これにて完結です。前回「ほのぼのホームドラマ」が「すらっぷすてぃっくホームドラマ」になってしまったので、今回は極力アクションは少なくほのぼの風味を心がけてみました。

 お彼岸が近いので、みんなで墓参&お里帰り。カヲル君とレイちゃんはそこに同道したというお話です。お話というか、本当に今回ストーリーらしいものはなくて、説明するとすればほんとこれだけ。あとは本当にほのぼのな休日です。

 タカミ君が相変わらず体力ないとか、その癖にイロウル絡みだと妙に黒いとか、いつもはただ力押しっぽいクラッシャーコンビタケル&タカヒロがそれなりに繊細なお仕事も出来るとか、サキがミサヲちゃんが戻ってくるもんだから完璧にオフモードだとか。(オフなんてもんじゃないだろう、キャラ違うやんけというツッコミ歓迎)
 …そして高階夫妻のお話。

 多分ドイツの研究所に奥さん(しかも英国人)伴って行ったりしてないだろうから、カヲル君(…になるまえのシュミット大尉)はオーレリアさんを知らないだろうなと。ほんわかパパとしっかり者のおかーさんという構図は柳、大好きでして。…趣味丸出しです。サキ達と高階博士が再会するくだりもいつか書けるといいなと思ってますが。

 趣味丸出しといえば。
 先月長崎へ行った折、市内各所で写真を撮りまくってきました。いわゆるコロニアル様式住宅とその周辺のステキな風景…実は狙ってました。そうだよ、このイメージだよー!と一人ニヤつきながら小雨の降る早朝のグラバー園1とか、出島2の写真を撮りつつ徘徊してきた柳です。スタッフの方々におかれましては、さぞかし不気味であったことでしょう。この場を借りてお詫び申し上げます。
 朝っぱらから何やってんだと(下手すると不審者…)思われるでしょうが、観光地って街中でカメラ構えてたって誰の不審も買わないので写真撮るにも気楽ですね。

 「桜が咲く季節になれば」は池田聡さんの「song book -note-」から。何を思ってタイトルに持ってきたかは聴いていただければすぐわかります(笑)

帰りましょう 我が郷へ/
迎えましょう 心から/

仰ぎ見れば無限の空/
すべてを 包み込む/
胸に深く抱く夢を/
優しく見守るかのように/

桜は咲く 今年もまた/
すべてを 許すように/
桜は咲く 変わることなく/
私も 此処に生きる /

 ミニアルバム「song book -note-」の曲ははどれもあったかくてステキです。前にも話に出しました「Snow Magic」も収録されていますね。惜しむらくは現在入手困難なようで…。(柳がついに入手し損ねた「trio」もそうですがオフィシャルショップのみで一般販売はされてないようです…悲しい)

 今回の話を書くに際して、岩波文庫の対訳ブラウニング詩集を読みました。これが…探してみると既に書店にない。楽天で探しても「注文できない書籍」ときたもんです。ここは至極まっとうに図書館に頼りました。ついでに岩波の「イギリス名詩選」で「西風に寄せる賦」3も対訳版を読むことが出来て僥倖。ついでに英文学の棚を見ていたら、「死者のホンネ-英国墓碑銘の世界 -」という本がありまして…これが秀逸。日本でお墓というと家の名前とか戒名が彫ってあるだけですが、向こうのお墓って墓碑銘エピタフというきっちり韻を踏んだ詩のような文章が彫ってあるのですね。英文学の学者さんが一般向けに書かれた本でして、様々な墓碑銘が原文とともに解説されていて、なかなかに奥深く、楽しかったです。今回は書きませんでしたが、高階夫妻の墓碑銘ってネタだけで一本書けそうな気が…。(<ずばり墓穴を掘ってます。…ものが墓だけに(笑))

 さてさて、本当に今回は書きたいモノだけ書いた感じですね。ともかくもお付き合いいただき有り難うございました。

2019.3.17

  1. グラバー園…長崎開港後に長崎に来住したイギリス人商人グラバー、リンガー、オルトの旧邸があった敷地に、長崎市内に残っていた歴史的建造物を移築したもの。なんと朝8時開園です。異国情緒を静かに楽しみたいという向きには早朝がお勧め。柳が行ったとき(2019.2)は残念ながら雨降りの上にグラバー邸は補修中でしたが、雨の風情もまたよかったですね。
  2. 出島…日本史でお馴染み長崎の出島がちょっとしたテーマパーク並みに復元されています。歴史好きには一見の価値あり。
  3. 「西風に寄せる賦」…パーシー・ビシー・シェリーの詩で、最後に「冬来たりなば春遠からじ」の原フレーズがある。