シ者降臨

Angel's Nest

桜が咲く季節になれば Ⅱ

淵の周囲半分ほどは切り立った岩場だ。もう半分はかつて灌木と蔦の生い茂る湿地であったが、道を整え水路をつけるときれいに乾いた土手になった。 「お、咲いてる咲いてる♪」  タカヒロが満足げに彼岸桜の幹を撫でた。河津桜を皮切りに初夏の八重桜まで、...
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桜の咲く季節になれば Ⅰ

その鄙びた駅のホームにも、微風そよかぜがあえかな春の気配を運んでいた。  駅の周囲にはその昔は商店であったらしい建物が数戸点在していたが、今は皆シャッターが降りている。駅も閑散としたものだが、時代のついたベンチに老人と子供が座っていた。退屈...
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すらっぷすてぃっくホームドラマ!

使徒連中のお話を書くのが楽しくて、「よし、そんじゃ今度は肩の力抜いてほのぼのホームドラマ!」と書き始めたのが2018年春の話。書き始めたはいいけれど、Urbanからの撤退やら新サイト移行やらですっかり置き去りになって、とうとうこの時期になっ...
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地下迷宮奇譚 Ⅳ

1mに満たない落下でも、体勢が悪ければそれなりに衝撃はある。とりあえず起き上がって、ナオキは頭を掻いた。「…えーと、これは…」 至ってお馴染みの感覚である。ネフィリムのひとりであり、女教皇ハイ・プリーステスの異名ふたつなを持つ超級ハッカーで...
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地下迷宮奇譚 Ⅲ

子供達の絶叫は、当然ネフィリム組の居る場所まで筒抜けた。 「…何かみつけたらしいな」 「そだねー…」 「やべ、こっち戻って来るわ」 「後ろの方からも誰か来るよー」 「ち、やっぱ発報してたか。きっと警備会社とかだぜ」 「とりあえず明かり消せ、...
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地下迷宮奇譚 Ⅱ

「やっぱりアレか。夏にちょっかいかけてきた重工業なんとかの仕事かよこれ」 「日本重化学工業共同体、な」 「よく憶えてんなそんな長い名前」「お前らと違って、こちとら直接斬り込むハメになったんだ。憶えるさ」  カツミが額を抑えて呻く。  とある...
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地下迷宮奇譚 Ⅰ

「ええと…あのパン屋さん、閉店したんじゃなかったっけ?」  碇シンジはその場所のおぼろな記憶をたどりつつ、栗色のツインテールを揺らしながら律動的な歩みを進める幼馴染みの後を懸命について行く。  何せ、一度決めたら行動が早い。うかうかしていた...
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Angel’s Nest へようこそ

短編~中編集。のんびりまったり、使徒達の日常。もしくはスラップスティックホームドラマ、始まり始まりぃ♪
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地下迷宮奇譚

今回…カヲル君はもとより、サキとかタカミ君など今まで主役を食う勢いで動いていた面々にはひとまずお休みいただいて、いままで比較的地味だったメンバーをメインに持ってきてみました。第3新東京の片隅でひっそり(大嘘)暮らすネフィリム達、というのがコ...
always

後書きというもおこがましい駄文

「すべて世はこともなし」「楽園に寧日なし」の続編、「always and forever」これにて全編のお終いでございます。  なんたって「always and foreverいつも、そしていつまでも」ですよ。レイちゃんとカヲルくんのほっこ...